「ママ!ママは流れ星見たことある?」
「あるわよ。タロちゃんが生まれる前だけど、八ヶ岳という山に行った時、パパと一緒に流れ星を見たの。山の上だから、東から西まで長く流れて、すごくキレイだったわ。」
「ふーん。ママね、その流れ星って、どうしてあるのか知ってる?」
「どうしてなの?教えて。」
「それはね、死んだ人に会いたいなあって思う時、夜の空を見るの。そしてね《誰々さん、会いに来て‼》ってお願いするの。するとね、その人が流れ星になって、手を振ってくれるの。」
「そうなの。じゃあ、山でパパと一緒に見た流れ星も、誰かが《お願い、会いにきて‼》ってお願いしたのね。」
「そうだよ、きっと。人はね、死ぬと故郷の星に帰るの。でもね、地球から見ると、星ってイーッパイあるから、どの星だかわからないでしょ。それで、お願いすると流れ星になってくれるんだよ。だから、死んだ人に会いたい時は、流れ星を見つければ会えるよ。」
「じゃあ、今度、タロちゃんのひいおじいちゃんに会いたいな。でも、どの星なのか知りたいわ。」」
「どの星かは、分からなくても、どの方向にあるかは、だいたい分かるよ。」
「どうやれば分かるの?」
「それはね、流れ星の出た所に、死んだ人が帰った故郷星があるんだよ。」
「そうなの、人は死んでも故郷の星で、家族を見守ってくれてるんだ。」
「そう。だけどね・・・ママ!・・・長生きしてね。大好きなママとパパと、ズーッと一緒に居たいんだもん!」
「わかったわ、うーんと長生きするわね。タロちゃん!ダ・イ・ス・キ‼」
「グルジ~、タスケテ~ パパ~ッ!」
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