2015年11月12日木曜日

冬に逢いたくて 2 (537話)

上信越道の小諸インターで降りて5分。見晴らしのよい岡の上に小諸高原美術館・白鳥映雪館がある。
「美術館に立ち寄っていいかしら?」
と絵の勉強もしている妻が言う。
私は、
「ああいいよ。時間は充分あるから」
てなことで、予定になかった絵の見学。私は見る気もなかったのだが、車内で待っているのもツマらないので、ツマの後ろを背後霊のようにつきまとうことにした。「妻は絵を描き、私は恥をかく」のが私ら夫婦・・・ところが日本画家の白鳥映雪の絵には吸い込まれてしまった。


                                   

白鳥映雪に興味を持った私は、彼の経歴を知って衝撃を受けた。それは・・・
生涯絵を描き続けた映雪、91歳の時、脳梗塞で右半身麻痺となってしまった。絵筆を持つ右手が使えなくなった映雪は、まだ左手がある  と考え、左手で不器用な絵を描き続け、ついに左手で描いた絵を出展するまでになった。そして95歳、映雪が0歳の時に死別した生母のもとへと旅立った。
私は、映雪の生き方に衝撃を受けた。刺激を受けた。

彼は言う、
「私は絵を描くのが天命です」と。

ありがとう映雪さん。生き抜く勇気をありがとう!私も、できなくなったことを嘆かず、まだできることを喜び、生命輝かせる天命を見つけたい・・・見つかるかなあ?

追伸    
上信越道・湯の丸サービスエリアでも、あの長門牧場のソフトクリームが食べられますよ。絶品ですヨ!360円でした。


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