2016年12月7日水曜日

元教員の嘆き (681話)

最近も再び、三たび「イジメ問題」が報道された。それを知る度に悔しさ、情けなさで心が一杯になる。そして教育機関の鈍感さに怒りで一杯になる。

昔話をするつもりはないが、現場教師は教育実践で積み上げた教訓をなぜ生かさないのか!の思いが募るばかりである。

そこで、元教員としていくつか提言したい。
1、先生は学校に子どもがいる間は子どもの側にいて欲しい。

2、子どもと雑談していれば、子どもは「だれちゃんがいじめられてる」との情報を先生に話してくれる。掃除の時間などは絶好のチャンス、子どもと雑談するチャンスにする。

3、イジメ問題は、イジメが起きる前に先手必勝で取り組むんで欲しい。その際、子どもの正義の力を信じて取り組むといい。かってこんなことがあった。中学3年生を担任した時、S君が班ノートに「僕はB君にいじめられるので辛いです」と、訴えてきた。これを読んだ私は、この班ノートをB君に渡した。
「S君が、君にいじめられるので辛いですと書いてきたよ。これは君が返事を書くのがふさわしいから書いて!」と言って。
翌日のB君の返事は、「ゴメンナサイ。そんなに辛い思いをしてるなんて知りませんでした。もう、絶対いじめません!」だった。これで解決。
そう、イジメを解決する力は子どもにあり。この学年は、中学1年の時からイジメについて何度も学年集会などで話し合いを重ねてきた。その時子どもから学んだことの一つは、
「イジメられてる子の心理は、自分がいじめられてることを認めたくないと思っている。それは自分のプライドが許さないのだ。だからこそ周囲の人が気付いて援助をするべきだ。」
ということであった。それ以来、この学年の子は、悩んだり困ったりしている子がいると、その子の悩みを聞いたり、教師にもすぐ知らせてくれるようになった。

最後に一番言いたいことは、文科省始め教育委員会などの行政機関は、現場の先生を報告書作成などといった雑用から解放して欲しい。そしていつも子どもの側にいて、子供と遊び、笑い、子どもの話しを聞けるようにすることだ‼︎
そして職員室からパソコンを追放して、職員室は先生方が雑談し、子どもの様子を話せる場にすべきだ。私も他の先生からの情報で助けられたことが無数にある。

先生!なるべく多くの時間、子どもの側にいて、子どもの取り留めのない話に耳を傾けて下さい。子どもが1番相談したいことは、最後に話すものなのです。それまでの取り留めのない話は、「この先生はどれだけ自分の悩みを真剣に聞いてくれるのか」を判断するためのものなのです。

退職して10年。今も教師という仕事は天職だったと思っている。現職の先生!天職にしましょうよ。その方が、退職後も楽しいですよ。ささやかながら応援してます。

0 件のコメント:

コメントを投稿