2013年11月22日金曜日

130才物語 2 私を壊さないで!

夜の私。なかなか趣きがあるでしょ。でもねえピンチになったことがあるんですよ。今から25年前ごろ、源一郎さん(健夫さんの父)が、

「健夫、茅葺き屋根も腐ってきたし、100年も経ってるし、何とかしないとなあ。」

と話してるのが聞こえてきたので、私はゾッとしたね。とうとう解体されるのかってね。それからというもの健夫さん夫婦は悩んでいたね。残すか新築するかでね。

しばらくして健夫さんは奥さんに、

「この家残そう!だって勘左衛門さんから私で5代目、100年もの歴史が詰まってる家だからリフォームしよう!」

と言って、存続が決まったんです。きっかけは杉戸にある築200年の再生された古民家を見学したことだったらしいです。私は嬉しくて涙が出たねえ。

1991年、遂に完成!この梁も見違えるほどキレイになったでしょ。130年経った梁とは思えないでしょ。大工さんが、「築100年の家だから、さらに100年は長持ちする家にします!」と言っていたから、後100年は大丈夫!100年後っていうと、健夫さんの5代後だねえ。すると健夫さんの孫の孫の代ってわけだ。健夫さんの孫の孫が住むまで、私ガンバル。そして孫の孫が私を、さらに100年長持ちする家にリフォームしてもらうんだ!

生まれかわった私を家族は大事にしてくれてねえ、私シ・ア・ワ・セ。

 

1 件のコメント:

  1. 2話の「おうちものがたり」感動編でした
    200年も300年も長持ちしますように・・・

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