草餅を搗いた今日の午後、施設にいる母(90歳)に草餅を持って行きました。
「お婆ちゃん、今日ね草餅を搗いたの。私もようやくコツが分かってね、お婆ちゃんが作る草餅と同じように作れるようになったのよ。食べて!」
と、妻が言うと、母はメガネを外して手で顔を覆っています。小刻みに肩が揺れてます。涙を拭き拭き、
「草餅作ってくれたのか!ありがとう!」
小さく切った草餅のあんころを、口に入れていきます。
「ウマイなあ。ウマイなあ」
キレイに食べ切りました。そして思い出したように語り出しました。
「姑(私の祖母)がある日、『お千代(私の母)!草餅食べたいから作ってくれ。』というので、草餅を搗いたんだけど、姑は腕組みして眺めてるだけ。私一人で、数回搗いては餅をひっくり返ししてついたんだよ。汗だくになったよ。
できた草団子を、小分けにして姑の子ども(結婚して別所帯)に持っていくって言うんだよ。だから言ったのよ、私にも健夫ら3人の子どもの分くらい残してもらえないか?って。自分の子どもには食べさせてやれなかったから、情けなかったなあ。」
と、まるで昨日の出来事のように語ったのです。せっかく自分が作った草餅を自分の子どもに食べさせられない悔しさが蘇ったのです。
昔の嫁姑の関係は、そんなものだったのです。ワガママ放題だった姑も、亡くなる1カ月前からは、
「お千代、厄介かけて済まないなあ。お千代、ありがとな!」
と、私の母に感謝の言葉を言い続けて亡くなったそうです。
母は、
「嫁に来てから苦労の連続だったけど、死ぬ1カ月前からは私にお礼の言葉を言ってくれたから、それで満足したよ。」
と、私に話してくれました。
そんな苦労をした母は、結婚と同時に同居した私の妻に、優しく接してくれました。いつしか母と妻が親子で、私は婿と間違えられるようになっちゃいました!
なんていいお話なのでしょう
返信削除み~んな優しい・・・
婿殿も偉いです