2015年1月6日火曜日

アッ いけない!

  

                                        

今朝も5時起きして、最後の麹づくり。


        

火を見つめていると、引き込まれそうになる。気持ちが落ち着く至福のひととき。来し方のあれこれが走馬灯のように思い出されてくる。そういえば、昔こんなこともあったっけなあ。


                                        

水面に浮かぶウキを見つめていた時も、火を見つめている時と同じ気分になれた。不規則に動くウキに引き込まれ、時の経つのも忘れていたっけなあ。

友人に誘われ、ヘラブナ釣りを始めたのが運のつき。日曜日ともなると、朝の3時に起きて手賀沼や印旛沼に出かけた。真冬、氷を割ってまで釣りをした。幼い子どもがいるというのに、家庭を顧みることなく釣りに没頭していた。釣り中毒だった私。

釣り中毒と同じくらいだったのが仕事中毒。朝、出勤すると帰りは午前様も度々。我が子と話する時間も作らなかった。釣りと仕事に熱中していたある日、珍しく家族と夕食を共にしていた。
中学生の娘が、
「お父さん!」
「なーに?」
「なんか変なの。」
「何が?」
「なにがって、こうやってお父さんも一緒に食事してることが変なの‼︎」
「・・・・・」
「お父さんも一緒に食べてるのって、すごく違和感があるの。お父さん、気にしないでよ!」
「・・・・・」
もう何も言えなかった。家庭を顧みないで好き勝手をやってきた私は、ついに家族の一員ではなくなっていたのだった。それ以来、夕食に間に合うように帰宅した。でも失われた時間は戻ってこない。
それなのに・・・つい先日、父親失格の私に、妻と子どもたちが古希のお祝いをしてくれた。

そうそう、こんなこともあったなあ。
中学3年の受験直前、文通していた彼女から手紙が届いた。別れの手紙だった!受験勉強が手につかなくなった。ノートを開けば彼女が見えた!エンピツの先に彼女が見えた!混乱の中受験した。なんとか合格していたが、なぜか喜べなかった。以来、好きになった女性に振られ続けた。最後に私を拾ってくれたのが・・・妻となってくれた。26歳の春だった。

アッ、いけない、米が蒸しあがってらあ!

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